九州地方ESD活動支援センター/九州地方環境パートナーシップオフィスでは、熊本県立菊池農業高等学校 にて、生徒の皆さんを対象としたSDGsワークショップを実施しました。
農業高校としての学びにおいて地域社会や産業界と協働し、地域課題解決に繋げるため、持続可能な開発目標(SDGs)について学びながら、生徒の皆さんがSDGsを身近に考えていただけるような講座を開催しました。
農業科1年生と、農業クラブ・生徒会の皆さんそれぞれを対象に2回のワークショップを実施しました。
SDGsについての基本的な情報の提供と、イメージについて講座形式で共有した後、カードを使ったワークショップを実施しました。
まず、課題解決には、いくつかの視点において両立しない関係性があり、何かの解決を意図すると他の課題が発生したり、深刻化してしまうというトレードオフという考え方を講師が説明しました。
トレードオフの状態にある社会課題を、関係者がそれぞれに持ち寄る手持ちのリソースを資源として解決するプロセスをカードゲームの形式で実践しました。
気候変動と生活習慣といった身近な課題から、生徒の皆さんの専門性に沿った農業の発展に関する課題などを、各班でリソースを交換したり、組み合わせたりといった作業を通して、課題解決のプロセスを体験していただきました。一見、課題に直結しないようなリソースでも、組み合わせ方や発想の転換で有効な資源となることがご理解いただけたようでした。
人間の生命活動に欠かせない「農業」という営みを学ぶ生徒の皆さんらしく、SDGsについても素早い理解をされ、今後の学習や進路選択と組み合わせた感想が多く寄せられました。
九州地方ESD活動支援センターでは、今後もESDやSDGsの普及啓発支援をとおして、持続可能な社会の担い手育成に取り組んでまいります。
ご協力、ご参加いただいた熊本県立菊池農業高校の皆さま、ありがとうございました。
【生徒の皆さんの感想から】
・身近すぎて気付けなかったことがたくさんありました。それらに気づいた今は、自分達の身近な物事から、協力していきたいと思いました。
・環境のことなどを考えるのは大事だけど、それとともに健康のバランスを考えるのが大事だなと思いました。
・考えることが多く、トレードオフがとても楽しかったです。
・僕はSDGsについてあまり知らなかったけど今回の授業でSDGsについてたくさん知ることができたのでよかったです。
・今日家に帰ったら親にも教えたいです。
・生活を見直すことができた。
・SDGsについて、深く知れたので良かったです。
・SDGsとは身近なところから関われるということを初めて知り、今、僕自身にできるようなことがあれば、少しでも力になりたいです。
・現代社会の授業で少し勉強したことがあったので、とても興味があり、今日のお話が聞けて良かったです。SDGsはいろいろなところに関わっているんだなと改めて思いました。
・今までSDGsに近いようで遠い存在かなと思っていましたが、今日のお話や体験ゲームをして、身近な存在だと思いました。
・SDGsの事をさらに理解することができました。
・授業で教わったことはあったけど、今日みたいにくわしく教わったことはなかったので、話を聞けて良かったです。
・農業と世の中の目標・目的が分かり、SDGsについての知識はとても深まった。
・カードゲームで他の班の発表を聞いて「こんな考え方もあうあるんだな」と思い、楽しく勉強になりました。
・1人だけで取り組むのではなく、周りの人と一緒に協力することが大切だということがわかりました。
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